自己紹介

ローカルバスや汽車で移動し、現地の人が好む屋台飯を食べ、安いホテルに泊まる、お金をかけない旅行を楽しんでいます。 メジャーな観光地よりも、自然と人の暮らしが調和した山村や漁村の風景が好きです。 イソヒヨは磯で見かける鳥ですが、ブログのタイトルにした理由は特にありません。

2013年8月26日月曜日

琵琶湖から流れ出る水

2013年7月18日

以前より、琵琶湖から流れ出る水の状態を見たいと思っていたが、昨夜、大津に泊まったので、瀬田川に沿って下ってみることにした。

広い流域に降った雨が琵琶湖に注ぎ込み、そこに溜まった水が瀬田川一箇所から流れ出す。
大雨が降った後は瀬田川の水量は膨大となり、また雨が降らない時は瀬田川の川底が最も高くなっている地点と琵琶湖の水位が同じとなり、瀬田川の水は枯れるはずです。

その他、色々困った事が起こったはずで、それらを解決する為に堰が作られたのだが、どの程度のものなのか興味深い。


琵琶湖は伊賀地方の隆起によってできた構造湖だそうだが、溜まった水は南側の瀬田川から流れ出ている。

より大きな地図で 瀬田川 を表示

名神高速道路の下流(上の地図の北側のポイント)から琵琶湖方向

同地点から川下方向
この辺りの川幅は300m位。水は流れていない。


瀬田川洗堰は名神高速道路より4Km下流にあった。(上の地図の南側のポイント)
この写真は洗堰の下流側。
一番向こう側のゲートから水が流れ出ているが、その他のゲートは閉じられている。
洗堰とは、ゲートの上を水が流れる方式(越流方式)の堰の事を言うそうだ。


瀬田川洗堰から上流側

左岸上流から見た瀬田川洗堰
左側の赤い水門がバイパス水路で、その右側が瀬田川洗堰

この堰の近くに、国土交通省琵琶湖河川事務所が運営する琵琶湖の治水や利水、水環境などについて学べる「アクア琵琶」という入場料無料の施設があり、この洗堰の事を説明していた。

・堰の無い時代:可能流量は1時間に50㎥(川ざらいすると変わったと思うが)

 大雨が降ると琵琶湖の水位が上がり、琵琶湖周辺の田んぼや家が浸水するという災害が
 頻発していた。
 また、瀬田川の川底をさらって流路を大きくすると、大雨のとき瀬田川の下流が氾濫した。

・明治38年に完成した南郷洗堰(旧洗堰)の時代:可能流量は200㎥/秒
 この時、大掛かりな川ざらえを実施
 大きな角材のゲートを人力で上げ下ろししていた為、水門を全開するのに1日、全閉するのに
 2日かかっていた。

・昭和36年に完成した瀬田川洗堰(新洗堰)以降:可能流量は600㎥/秒
 この時、流路を大きくした。
 電動化により、水門の開閉は30分に短縮

・平成4年バイパス水路新設:可能流量は800㎥/秒
 この時、更に流路拡大
 また、瀬田川洗堰はゲートの上を水が流れる越流方式なので、琵琶湖の水位が下がった時  
 は正確な流量調整ができなかったそうだが、川底から流れるバイパス水路によって、正確な
 調整ができるようになったとの事。


下流の山間部での瀬田川
この日の水量はこの程度で多くないが、いつも少しは流している。
琵琶湖周辺も含めたこの川の集水面積は相当大きいのに比して、この川幅は小さい。
従って、堰が無かった頃は、雨が降った後の水位は非常に高くなったと思われる。

更に下流
下流側にダムがあるので、流れが止まっている。


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