6月2,3日に、アドバイザーをしている宮城県の大崎市の会社を訪問しました。
東北新幹線の古川駅で降りて、タクシーで町中を走りました。
地震から既に2ヶ月も経っていましたので、傾いている電柱や倒れかかっている古い木造家屋が散見されましたが、大きな被害は無かったように見受けられました。
しかし、ここでも、電気と水の無い日が一週間近く続いたそうです。
夜、 飲み会があり、「辻原登を読んだことがあるか?」、「中国の桃源郷に行った話だったかな。」、「パールザックの大地は本当に面白かった。」、「ラオス で、”パールザックの大地を読んだ事があるかい。” と若いアメリカ人に言ったら ”オブコース、アメリカ人は皆読んでいるよ。”と言われた。」等と、同 年輩の人と柄にもなく文学の話で盛り上がっていた。
若い人に、どんな本を読むの聞いたところ、村上春樹が好きだとの事でした。
村上春樹は世界中で読まれているそうですが、恥ずかしながらまだ読んだことがありませんでしたので、1Q84を読んでみました。
面白いですね。書評とか感想文とかは書けないのですが、気になった文章です。
「服 装や生活様式にいくらかの違いはあっても、私たちがかんがえることややっていることにそれほどの変わりはありません。人間というものは結局のところ、遺伝 子にとってのただの乗り物であり、通り道に過ぎないのです。そして遺伝子は何が善で何が悪かなんてことは考えません。私たちが幸福になろうが不幸になろう が、彼らの知った事ではありません。私たちはただの手段に過ぎないわけですから、彼らが考慮するのは、何が自分たちにとっていちばん効率的かということだ けです。
それにもかかわらず、私たちは何が善であり何が悪であるかということについて考えないわけにはいかない。しかし、私たちの生き方の根本を支配しているのは遺伝子です。当然のことながら、そこに矛盾が生じることになる。」
「私たちが遺伝子の乗り物 (キャリア)に過ぎないとしたら、我々のうちの少なからざる者が、どうして奇妙なかたちを取った人生を歩まなくてはならないのだろう。」
哲学の授業で聞いた、”より良く生きる。” という言葉を今でも覚えています。”遺伝子の単なるキャリアー”と言われれば確かにそうですが。
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